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厳しいことを言われたとき、正直言って燃えたし、やってやるよっていう気持ちが強くなった

中学生がエントリーシート&面接を経て挑むリアル職業体験 
本気で活用できる企画提案で、企業と社会を動かせ!

光明中学校2年生が職業体験「ミッションに対して本気で活用できる企画を提案し、企業と社会を動かせ!」 に挑みました。

職業体験の流れ

7月3日 
キックオフ授業(どんな職業体験をしたいかアンケートを実施)

夏休み
職業体験の企画づくり。協力企業との交渉など。
9月20日 
会社紹介(5つの会社の代表が自社の紹介とミッションを紹介)

9月30日 
エントリーシート締切
10月16日 
面接練習(模擬面接の様子を動画で撮影し、グループで振り返り)
10月22日 
面接本番(学校の中で面接を実施)

10月30日 
事前に調査・インプット

11月6日 
情報収集・ターゲット設定・アイデア出し・企画づくり・提案資料 作成・プレゼンテーション準備
11月8日  
実際にバイヤーや社員の前で5分提案を行い、5分質疑応答。優勝チーム決定。フィードバック。振り返り。

職業体験の3つのポイント

1 生徒の声を活かして授業を企画設計

事前に生徒に職業体験についてアンケートを実施。「面接を受けてみたい」「プレゼン能力を身に付けたい」「ゼロから何かを創ってみたい」「知らない仕事を知りたい」など、生徒の声から設計し、体験する仕事や事業分野を選定しました。

仕事に対するイメージアンケート(AIテキストマイニング利用)
身につけたい力(AIテキストマイニング利用)
興味のある仕事アンケート
興味のある仕事アンケート
生徒の声を活かして作った企画

2 生駒に由来のある企業・人が参画

今回の職業体験では、生駒に縁がある企業に協力してもらいました。自分たちの身近にある魅力ある企業を知り、同じ地域で育った人とプロジェクトに取り組むことで、生駒への誇りと愛着を持ち、地域の課題解決当事者であるという意識を育てていきます。

ご協力いただいた企業の経営陣の皆さん

■株式会社リングスター(製造)
取締役 唐金祐太氏(営業本部 生駒市)
「海洋プラスチック工具箱(環境配慮商品)の魅力を考え、実際のバイヤーと商談せよ!」

株式会社ライトワークデザイン(人材サービス)
代表取締役社長 片岡真志氏(生駒市在住)
「悩んでいる転職者の話を聞き、その人の悩みを解決し、希望に合致する企業を提案せよ!」

株式会社バンディート生駒(スポーツビジネス)
代表 仲宗根信晃氏(所在地 生駒市)
「サッカーチーム『バンディート生駒』の中学生ファンを増やす施策を提案せよ!」

■株式会社mica (AI)
代表取締役 立花巧樹氏(奈良先端科学技術大学院大学発のスタートアップ企業)
「IoTトングを活用し、ゴミ拾いを楽しくするアイデアや多くの人が参加したくなるアイデアを提案せよ!」

株式会社キッズプロジェクト(ゲーム・エンターテイメント)
代表取締役 小林一樹氏(代表が小・中学校を生駒で過ごす。同社役員が生駒市在住)
全世界へ発信☆生駒の魅力を詰め込んだゲームをつくろう!」

3 リアルさを追求した就職活動と職業体験

会社説明を聴き、エントリーシート提出し、面接を受けるというプロセスを経ることで、実際の就職活動でたいせつな「生徒と企業双方が選び選ばれる関係」を築きました。企業が本気で解決したいことや、アイデアを求めているミッションを設定し、代表や社員、バイヤーなどを前に実際のビジネス現場と似たような場で生徒に提案をしてもらいました。

エントリーシートに志望動機と自己PRを記入
緊張しながらも面接を受ける生徒たち
みんなで話し合い、企画を考える様子
和歌山から来た実際のバイヤーに商品を提案する様子
1時間かけて、各チームに厳しくも優しい丁寧なフィードバック。

生徒の感想

「最初は正直、少しだけだるいな、と思っていたけど、自分の知らない自分の面が沢山発見できたり、今まで知らなかった社会について間近に触れることができたりと、とても貴重な体験をできてよかった。プレゼンテーションでも1位にはなれなかったけど、企業の方も褒めてくださってやりがいを感じた。思っていたより仕事というものは悪くはないのかもしれないと思えた。」

「最初は中学生だけでするには難しいと思ったけれどチームで意見を出し合ってまとまっていって最後にプレゼンをするのは達成感があってよかった。」

「期間も短く、とても詰め込んだ感じになりましたし、結構てんやわんやしましたが、その反面、どこかすごく楽しいと感じる自分がいました」

「急に組み合わされたメンバーで何かを協力して成し遂げる、ということは難しかったが、一度企画の方向性などが決まれば、お互いに好きな分野のことなので、スムーズに話をすすめることができた。みんな、好きなこととなると、やはり本気ややる気を出すとすごい熱量になっていくんだなと感じた。」

「あまり話したことのない人とグループになって協力し合っていくことに少し不安な気持ちもあったけど、ゲームの集まりの中では優勝することができて、楽しく協力し合って取り組むことができました。他にも、人の前で話すことが得意ではないのですが楽しみながら、絶対成功させたいという気持ちがあれば意外と声も出て、少しでも克服できたかなと思いました。職業体験をして、苦手だと思っていたことも完全ではないけど克服できたのでいい経験になりました。」

「職業と聞くとマイナスなイメージがあったし、自分ひとりのほうが効率良くできるからチームでやるのは嫌だと思っていたけど、みんなで楽しく企画を進めることができたし頼れる仲間が隣にいることの安心感や大切さに気づくことができました。」

「自分ではできないと思っていたことや、今まで気にもしていなかったことが案外できたりすることに気がついて、自己肯定感も少し上げることができてとても楽しかった」

「厳しいことを言われたとき、正直言って燃えたし、やってやるよっていう気持ちが強くなった」

「今回の職業体験でゲームの企画書づくりやってみて思ったことは、企画書を作ることがとても大変であるということです。自分たちが何気に遊んでいるゲームがどれだけ作るのが大変なのかをよく知ることができました。」

「途中で、少しトラブルが起きてしまい、大変なこともあった。でも、そのトラブルがあったので、そこからは、注意することができたし、結果優勝もできて、トラブルが起きて良かったかも、と思った。」

「今回の職業体験では、どんなふうにスライド作ればいいのかが分からなくて、最初は悩んでいたが、転職者にお話を聞いていくうえで、転職者の方について気づくことや分かることが徐々にでてきて、その話を元にスライドを作っていくのが気づいたら楽しくなっていた。ライトワークデザインに入れて良かったなと思った。」

「すごくいい経験をしたと思いました。最初は面接ってどうやってするのとか そんなのできないと自分の気持に負けていました。でもいざやってみると緊張したけど すごく楽しかったです。」

「エントリーシート、面接、プレゼンテーションという言葉を説明で聞いたときは私にできるのかすごく不安で、どの場面でも緊張ばかりでしたが面接に受かったときなどの達成感がとてもあったり最後にはこの職業体験ができて良かったなと思う気持ちでした。」

「最初は正直、嫌だなと思っていたけど、新しい気付きがあったり、普段話さない人とも関われるいい機会になったと思う。」

「最初に思っていたよりも難しく、お題を聞いたときはどうしようかなと思ったのですが面接から始まり、普段したことのないことばっかりだったので不安でしたが企業さんも優しく無事発表ができてよかった。とても良い体験になった。」

「ビジネスは努力が報われる保証はないということ。普段からたくさんのことを経験しておくことで、ビジネスの場では役に立つということ。中学生の今の時期に「努力の仕方と忍耐力」を身につけておくことで、将来困ったことがあったりしても、進んでいけるということ。」

生徒の振り返りアンケートより

企業側の感想

・今回、社員全員にオンラインで審査に入ってもらいました。彼らは質疑応答で中学生に問いながら、ブーメランのように自分に突き刺さったと思います。「自分たちはできているだろうか?」「そこまで考えられているだろうか?」と。企業研修という意味でも、今回の機会は非常に高い価値を感じました。いろんな企業、やった方が良いです。中学生の前で会社を語り、面接をして、提案に対して一個ずつフィードバックをすることで今の仕事を言語化することができます。(株式会社キッズプロジェクト 小林一樹)

・質問をした時に、質問用にスライドを何枚も作っていたチームがいて驚きました。最初のプレゼンで考えたことを全部を出したくなるところを、あえて質疑応答用に資料を残し、僕が質問するのを待っていたんです。すごい準備力だと感じました。プレゼンは質疑応答も含めての評価になります。私が疑問に思うだろうことを先回りして用意していたことで、すごく信頼感が増しました。(株式会社mica 立花巧樹、安西崇)

・すごい熱でプレゼンをしてくれました。わからないながらも、なんとか質問に答えようと必死に言葉を紡ぎ出してくれました。こんなにも真剣に取り組んでくれると思っていなかったので、驚きましたし、感動しました。今回は営業になって商品を売り込んでもらいましたが、社員の「僕」と同じくらいの想いを持って提案してくれた子もいて、泣きそうでした。そして、負けたことが悔しくて泣いている子もいて、それもまた泣きそうでした。
これからも仕事を頑張っていこうと強く思ったプロジェクトでした(株式会社リングスター 唐金祐太、関西最大級のアウトドアセレクトショップ『Orange(オレンジ)』店長 山本健介)

・プレゼン後、僕から厳しい質問をたくさんしたチームが優勝しました。生徒たちは「自分たちの情報が足りなかったから質問されたんだ」と思っていたようで、落ち込んでいましたが、逆です。僕が想像できる提案はある程度わかってしまうので、質問が思い浮かびません。僕が考えたこともない提案だったから、「もっと知りたい!」と思ってどんどん聞きたいと思ったんです。生徒の感覚と企業の感覚のズレを感じてもらうことができたと思います。僕もとても勉強になりました。
(株式会社バンディート生駒 仲宗根信晃)

・人材サービスという全く知らない職業にも関わらず、みんな粘り強く考えて提案をしてくれました。今回のプロジェクトの肝は「ヒアリング」です。いかに転職者に本音を語ってもらえるような信頼関係を築くか?他のチームが聞かない角度からの質問をするか?が大切です。コミュニケーション能力に自信がないというのが嘘のように、みなさん本当にたくさん聞いてくれました。プレゼンのレベルにも驚きました。
(株式会社ライトワークデザイン 代表取締役社長 片岡真志、コンサルタント 竹原義彬)

実施後の企業さんからのコメントより

<あとがき>キャリア教育プランナーより

①大人でも難しいミッションにチャレンジしたこと
環境配慮商品が売れる世の中なら、ごみ拾いを当たり前にする世の中なら、考える必要はありません。大人が必死に考えても解決できない課題だからこそ、みんなに頼ったんです。そもそも、ものすごく難しい問題に逃げずに、きちんと向き合えたのが、すごいことです。

②はじめての経験だから、苦手を感じて当たり前
はじめてスーパーで働いた日に「卵どこですか?」と聞かれて「わからない。私は案内が苦手なんだ」とは思わないですよね。店内マップを覚えれば、1週間働けばできるようになります。多くの苦手は「はじめて」だから起きたことです。だから「自分だからできない」と思わないでください。はじめての体験を通して今まで知らなかった自分に出会い、そして友達と協力しながら次に繋がる一歩にしてください。

③うまくいかないことを体験すること
今回「大人でも難しいミッションをやったことのない中学生にやってもらった」のは皆さんに「うまくいかないこと」を経験してほしかったからです。仕事はうまく行かないことがほとんどです。これからの社会は激しく常に変化し続けます。
だから「わからないこと」「うまくいかないこと」「居心地が悪いこと」に慣れ、出来るだけ早く前向きになり、目的に向かって歩めるようになることが、とても大事になります。
うまくいかないことをたくさん経験し、面白がって取り組むことで、「この人なら大丈夫だ」と信頼される人になります。

これからも、どんどんわからないことにチャレンジして、失敗して、変化を仲間たちと面白がりながら、歩んでいってください。