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森岡先生の「子どもたち以上に自分が楽しむ」ための3つのコツ

<書き手 キャリア教育プランナー尾崎>

私が森岡先生と出会ったのは約1年半前。
第一印象から、その明るさに圧倒された。
裏表がなく、まっすぐに気持ちを伝えてくる姿勢にものの1時間で私は森岡先生のファンになっていた。

「絶対に思っていること。それは子どもたち以上に私が楽しむこと!」

森岡先生のゆるぎないポリシーは「子どもたち以上に私が楽しむこと!」
子どもたちは楽しむ天才だ。
そんな子どもたちより楽しむとはどういうことだろう?
森岡先生との対談で私は「楽しむコツ」を探りに行くことにした。

「失敗しても必ず周りが助けてくれる、フォローしてくれる。」

今まで、キャリア教育やバリアフリーをテーマにチャレンジングな授業を一緒に取り組んできた。

バリアフリーの授業。ジェスチャーだけで駅から学校までの道を子どもたちが誘導する。

今年度も情報モラル、平和教育への取組をすでに進めている。どちらも新しい試みになる。

新しいことを実践するのは誰だって不安だ。
それなのに、なぜこんなに森岡先生はいつも楽しそうなのだろうか。

『私自身、小学生の時は失敗が怖かったし、あまり友達付き合いは上手ではありませんでした。先生になってから思い切ったことに挑戦できたり、周りに頼れるようになりましたね。今まで勤めていた学校でも、今の学校でも、いろんなことにチャレンジさせてもらっています。失敗しても必ず周りが助けてくれる、フォローしてくれる。だから、うまくできるか、できないか?ではなく、まずやってみようと思えるんです。』
森岡先生の言葉

楽しむコツの1つは「失敗を恐れないこと」
つまり、周りに頼り、助けてもらって良いのだと思えること。

いつもとても楽しそうにお話をしてくれる森岡先生

「遊びの中で関係を築く。とにかく子どもたちの中に入りたい!」

休み時間はとにかく子どもたちとおしゃべりをしたり、一緒に遊んでいるという。

『子どもの中に入って対等に遊びます。遊ぶときは上も下もないので。おにごっこやドッチボールをすることもありますし、一緒に本を読むこともあります。元気に誘ってくれる子はわかりやすいのですが、一人でいる子は【一人になりたい子】なのか【何かあった子】なのかわからないので、ただその子の横で静かに本を読んで時間を過ごします。
この子と最近遊んでいないな、この子少し気になるな、と思ったらその子についていくようにしていますね。
辛いことや困ったことを直接話してほしいけど、話しづらい子もいます。子ども同士だと話せることでも、先生には本音で話せないことも多いです。先生と児童という関係なので、仕方ないと思う部分もありますが、辛さを抱えこまないで話してほしいです。だから、遊びを通して関係を築いていくんです。その中で見えることや気づけることもあると思うので。
どんなことでもいいから、全員と毎日一言は話すようにしています。』
森岡先生の言葉

楽しむコツの2つ目は「子どもたちの世界に入り込むこと」
「子ども目線に立つ」と言うのは簡単だけど、実践するのはとても大変。ましてや30人以上の子どもたちをまとめる先生という立場でありながら、一人ひとりの子どもたちの目線に立つことは至難の業ではないかと思う。

しかし、森岡先生は毎日欠かさず、子どもたちの世界に入り込む。
片足を入れるとか、見守るではなく、誰よりも楽しみながら、どっぷり頭の先まで入り込んでいる。

子どもたちと一緒に思いっきり楽しむ様子を表現している森岡先生

どんな素敵な先生にも負けたくない!だから、ずっと観察してる。

小学校1年生の時から先生になろうと決めていた。先生という仕事が大好きで、この仕事を辞めたいと思ったことは一度もないという。
森岡先生に「もっと時間があったら、どんなことをしたいですか?」と聞いてみた。

『子どもたちともっと一緒に遊んだり話をしたいですし、もっと他の先生の授業を見たいし、知りたいです。どんな素敵な先生にも負けたくないんです。年上でも年下でも関係なく、素敵な先生をずっと観察して「私も今度やってみよう!」と思っています。
子どもたちのためにもっと良い授業を作りたい。「あの先生だったらどんな風に教えるだろう」と気になるけど、みんな忙しくてなかなか聞けないし、学年が違うと相談しづらいです。きっとみんな色々引き出しを持っているけど共有が難しいです。
冊子にまとめていたりするのですが、文字だと思っていることが伝わりにくいし、自分がその教科や単元を授業している時にリアルタイムで相談をしたいです。それができないから本やインターネットで調べるしかなくて。。もっと身近にたくさん素敵な授業をしている先生たちがいるはずだから、それを学べないのはもったいないと思っています。」
森岡先生の言葉

楽しむコツの3つ目は「常に周囲から学ぶ姿勢」
「まだまだ、もっともっと授業を楽しくできる!」と、常に良い教材や方法を探し続けている。

森岡先生が楽しめるのは、学校や周りの先生を、子どもたちを、そして自分を信じているからだ。

森岡先生は学校や周りの先生が必ず助けてくれると信じてる。
子どもたちの世界に入り込めば、関係が築けると信じている。
自分はもっともっと素敵な授業ができると信じている。

そこに全くブレがない。
ブレがないから、思い切って走ることができる。
思い切って走ることができるから、子どものように楽しむことができるのだ。

プライベートでは奈良市代表の女子ソフトボールチームで活躍している森岡先生

森岡先生の頭の中、心の中が少しだけ理解できた気がする。
やっぱりとってもまっすぐで熱くて優しくて素敵な先生だ。
ありがとうございました!