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大学の先生とコラボ!まちの「超珍しい」探しの校外学習

まちの「超珍しい!」をシェアすることで、お互いの視点や価値観の違いに気づきながら地域の魅力を発掘するアウトプット型のまち歩き「超珍(ちょうちん)」を光明中学校1年生が校外学習で行いました。

小学校からずっと同じメンバーで、いつも一緒に学校生活をしていても、みんな視点が違うこと、違うから面白いこと、を生徒に楽しく理解してもらうことを目的に企画を考え始めました。

そんな時、奈良でもまちづくりの活動を行っており、大学でデザインを教えている山本あつし先生が「超珍」プロジェクトを行っていることを知りました。

山本あつし先生(名古屋学芸大学デザイン学科教員。楽しみながら歩く「アウトプット型まち歩き」を研究、各地で実践中。)

夏に一度学校に来ていただき、ご相談をさせていただく中で、秋の校外学習でならまちに行った際、「超珍しい」を探して、写真を撮影、その後タイトルをつけ、みんなで「珍評会」を行うというプロジェクトが産まれました。

山本先生には生徒の校外学習前に、コンセプトや注意事項など授業の中で話をしていただきました。

そして、いよいよ校外学習当日!

「自分ならではの珍しいを見つけよう」と考えながら歩くと、普段は見えなかったものが見えてきたようです。

<生徒の作品>

不思議の国へのご招待


笑顔いっぱいの狛犬


目、目、歯
ぼっち
壺の集会
捧げられしカプセル

<生徒の感想>

■みんなの「超珍」の発表を聞いて、「こういうところが珍しいと思ったんだ」などびっくりすることがたくさんあった。そして、1 人 1 人みんな全然感性が違うんだなあと思った。「ならまち」を巡って思ったけど、建物などを見ていると、結構古い町なんだなと思っていたし、伝統的なものもたくさんあった。今までなんで伝統を引き継がなければいけないのかなとずっと思っていたけれど、その意味が今回の活動で何となくわかった気がする。次は、生駒の「超珍」を探ってみたいと思った。

■ならまちでは生駒では見たことがないものや存在も知らなかったものがたくさん見つかった。

■ほかの人の発表を聞いたり写真を見たりして、自分とその人とは「珍しい」と感じるものが全然違っていたし、見れなかったものなども発表に出てきて面白かった。自分たちが「これなんだろう」と言っていたら、ならまちの人たちが教えてくれた。ならまちのことを大切に思っているように感じた。

■自分で自分だけの「超珍」を見つけて写真を撮るということをやってみて、ならまちの新たな魅力が発見できて楽しかった。珍評会で自分の意見を伝えたりする大切さや楽しさを学ぶことができた。

■珍しいものを見つけたり、周りを見たりするだけで楽しくなった。また、そこからさまざまな発見や考え方が出てきて本当に面白いなあと思った。

<山本先生より>

光明中学校の皆さん、「超珍」を楽しんでくださって有難うございました。皆さんの作品や感想を拝見し、とても嬉しく感じています。

実はこの世には「珍しい」があふれていて、僕たちはそれに気づかず生きています。例えば、何気なく歩いている通学路にも、よく見てみると珍しい植物が生えていたり、珍しい看板があったり、珍しい地名の場所があるかもしれません。そんな「珍しい」に気がつかないなんて、なんともったいないことをしているのでしょう!そう思いませんか?

また、何を「珍しい」と感じるかは人によって違います。ふだんからよく知っている友だちどうしでも、見ているものや感じていることは違うかもしれないし、だからこそ「珍しい」か「珍しくない」の基準が違うのは当然のことなのです。一緒だと思っていたのに違うなんて、ちょっと悲しい気持ちになるかもしれませんが、その「違う」ことがおもしろい。みんなそれぞれ違う世界を見ているから、自分の知らない風景を伝えあうことができるんです。

毎日同じことの繰り返しでおもしろくないな。みんなと自分は違っていて寂しいなあ。そんなふうに感じた時にこそ「超珍」のことを思い出して、遊んでみてください。そしてあなたという存在こそ、何ものにも代え難い「珍しい」だと気づいてもらえたらいいなと思います。この世にたったひとつ、「珍しい」あなたの毎日を、これからも楽しんでくださいね。