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【34問34答】7月31日に開催した第一回教育フォーラムで頂いたご質問やご意見にお答えします。

2022年7月31日に第一回教育フォーラムを実施いたしました。

255名(会場参加・Youtubeユニーク視聴者数合計)に参加をいただきました。
ありがとうございました。
フォーラムでは質疑応答アプリケーションSlidoを活用し、リアルタイムでご質問を受け付けておりましたが、お時間の関係ですべての質問にお答えすることはできませんでした。
フォーラムにて回答できなかったご質問につきまして、noteを活用してお答えいたします。

①   教員にも子ども達と同じクロムブックを配布して欲しいと思いました。同じ端末を使うことによって、教員自身もその楽しさに気づいたり、子ども達と一緒に面白さを共有できたりすると思いました。

<回答>
はい。教育委員会事務局としましても、先生方への端末の配布についての課題意識を持っております。できる限り先生方への端末配布が早く実現するよう努め、取り急ぎではありますが、各校でまずは数台、先生方に使っていただける端末を配布します。

②   不登校児、あるいは何らかの理由で出席できない生徒に対して、ICTを活用した教育や支援を具体的に何か考えておられますか。

<回答>
現在、ICTを活用した支援体制としましては、オンラインでの授業配信を行っていますが、oViceというバーチャル空間を開設するなどの整備も、並行して進めております。こういった取組の利用促進のために保護者や子どもたちへの周知や、気軽に使ってもらえるような工夫をしていきたいと考えています。

③   教師です。このように保護者の方や地域の方に、教育現場のことについて知ってもらう、考えてもらう場はとても意義のあることだと思います。今後ともよろしくお願いします

<回答>
ありがとうございます。第二回以降も、是非ご参加ください。

④   学校のルール(校則等)やカリキュラムの内容決定や変更に、生徒が関われる仕組みは整備されていますでしょうか。また、実際に生徒の意思がルールの変更等に反映された事例はありますでしょうか。

<回答>
校則等につきましては、生徒会で話し合った意見を生徒総会の議題の1つとして話し合ったり、先生方と相談したりしながら改正・変更等を行っていく流れになっております。また、現在生徒会同士の交流及び学校間の情報交換ができる場づくりの支援も行っています。 

⑤   学校間での活用に差が見られることが課題の一つとして上がっていますが、その原因は何でしょうか。そして学校間格差の是正に向けた取り組みは何をされていますか。

<回答>
学校間での活用の差の背景としましては、ICTの活用を得意とされる先生がその学校に何人いらっしゃるか、というところにも左右されているという側面もありますが、この点については教育委員会事務局の取組によって支援できるところだと考えています。具体的には、現在、各学校に「ICTエヴァンジェリスト」という役職を置き、担当の先生方には定期的に参集いただき研修を行っております。研修の中では、ICTの活用が得意な先生の授業技術や考え方を他の学校の先生方にも共有していただく時間なども設け、各学校の先生方同士で学び合っていただくなどのサポートをより一層進めて参りたいと考えています。

⑥   子供がしている内容(デジタルドリルなど)を親や、その他の外部の大人達が、実際に見たり、使ってみるような仕組みはありますか?(子供の話を伝聞で聞くだけなので、どのようなものを使っているのか、試してみたいのですが…)

<回答>
現在、子どもたちが使っているデジタルドリル等は、それぞれのソフト・アプリを提供している事業者との契約となっており、子どもたち1人ひとりのアカウントを個別に作成している状況です。お子様が問題を解いている画面を見るか、それぞれの会社のHPを見ていただければと思います。

 ⑦   ウチの小学4年の息子は、カフートでクイズを作ってクラスでやっていたり、クラスでやる遊びのアンケートをロイロノートで作ったりしています。Googleスライドで発表資料を作ったりもしています。

<回答>
しっかり使いこなしてくださっていて、嬉しい限りです。 

⑧   ICTでより深い学びにつながって欲しい。ICT教育は早晩当たり前となるはず。生駒市は他市と比較するのでなく、これからも地に足をつけた地道な教育をお願いしたい。デジタルの世界だけでなく、リアルな経験も大切にでき、力を発揮できる子どもを育てて欲しい。

<回答>
はい。他市との比較ではなく、生駒市として地に足つけた地道な取り組みを続けていきたいと考えています。ご支援、ご協力よろしくお願いします。

⑨   インターネット上の情報には虚偽のもの、デマなども多数あります。そうしたものへの向き合い方、リテラシーについてはどのように扱っているのでしょうか。

<回答>
これまで、各学校において「情報モラル教育」などネットリテラシーを高めるための授業や取組を行ってまいりました。今後は更に、「ネットは危険がたくさんあるから気を付けよう」といった指導に留まらず、「ネットはこうやって使えばこんなこともできる」といった観点、そしてメリットとリスクを両方把握した上でどのように使いこなしていくか、といった観点からの「デジタルシティズンシップ教育」にシフトしていけるような支援を、研修等を通して各学校に対して行っていきたいと考えています。

⑩   不登校状態の子供にとって、教室に居場所を感じられる取り組みは大切だと思います。また、一時的に子供が自宅でのオンライン授業を当たり前にポジティブに選択できるような環境が整うことを望んでおります。

<回答>
現在、不登校の状態の児童生徒が学校相談の上、自宅でのオンライン授業を受けられるようにはなっております。今後は、お書きいただいたように、より当たり前にポジティブに選択できる環境・状況になるよう、教育委員会事務局として進めてまいりたいと思います。

⑪   横浜市などでは、Google EIE(https://insights.sustainability.google/)の、市内における温室効果ガス排出量や太陽光発電のポテンシャルを環境教育に活用しています。こうした外部のデータベースのICT教育への活用などで実践されていること、検討されていることはありますでしょうか。

<回答>
現在はそういったところにつきましては検討はしておりません。今後は企業や行政においてもオープンデータ化が進み、外部データベースを活用した教育も、社会科や理科、総合学習の時間等において取り入れていく必要もあると思われますので、検討を進めてまいりたいと思います。

⑫   クラウドにGIGA端末を繋ぐICT教育環境ではゼロトラストのセキュリティが必要ですが、小学校一年生でコロナ禍に突入した子供を見ていて、クロムブックへのログインにパスワードを覚えさせるだけでも精一杯です。小学校低学年でのICT環境でのログイン時のセキュリティーの是非について教えてください。顔認証とかは無理でしょうか?

<回答>
書かれていただいている通り、小学校一年生におけるログインの難しさについては認識しております。覚えやすく且つセキュリティの高いパスワードの作り方等、引き続き周知していきたいと考えています。

⑬   毎日のように新しいアプリやツールが生まれていて、特定のツールに依存したスキルはすぐに陳腐化してしまうように思います。ICTを活用しつつ、論理的に考える力や、他者の意図を把握する力、自分の意見を適切に表現する力など、普遍的な力を培うことが望ましいと思いますが、そのために現場でできる、なされている取組などありますでしょうか。

<回答>
はい。特定のツールに依存したスキルは陳腐化するということにつきましては、教育委員会としましても同様の課題意識を持っております。先生方には、ツールの使い方を子どもたちが学ぶ授業ではなく、ツールを使って、教科において身につけてほしい力や、あるいはICT機器を使い校内の友達や学校外の様々な人と繋がる機会を通して、非認知能力といわれるような力を身に付けてもらえるような授業を進めていただけるように支援を続けていけたらと考えています。現在、各学校の現場で行われている授業や取組は様々あり、ICT支援員による特別授業の実施、また市内にある8の中学校の生徒たち代表が集まり話し合う取組として「スマホサミット」という取組も行っております。

⑭   学校の普段の子どもたちの姿が見られて、それだけでも参加して良かったです

<回答>
ありがとうございます。

⑮   現場の先生方のご努力に敬意と感謝を申し上げます。先生方や学校間の差をなくす研修や手厚いサポートを願います。市のビジョンはICTを使ってより進められるものだと分かりました。市長のビジョン達成のためにもし幼稚園から中学生までで身に付けて欲しい段階的な資質があれば教えてもらえませんか。

<回答>
幼稚園から中学生までの間に身に着けてほしい段階的な資質能力等につきましては、学習指導要領に則りながら、各学校の教育課程において実現に向けて計画を立てています。 

⑯   キャリア講話の講師の方にはどのように選定、お声がけされているのでしょうか。

<回答>
各学校の先生・児童生徒たちのニーズや、学年等発達段階に応じて、適切な講話をしていただける方を選定しています。その中で、生駒市のご出身等、生駒にゆかりのある方がいらっしゃる場合は積極的にお声がけしております。

⑰   ICT教育のメリットの一つとして、学習履歴の活用があります。今後どのような活用イメージでしょうか?学力調査やテスト結果から、つまずき問題をeライブラリーで学習できるような個別最適化まで検討されているのでしょうか。学習履歴はどのように活用するのか、ルール作りも必要だと思います。

<回答>
学習履歴の活用について、現在は検討段階ではありますが、学習履歴等、子どもたちの学習に関するデータはあくまで子どもたち自身のもの、という原則に十分配慮しながら、個別最適化された学習支援のためのデータの利活用を推進させていきたいと考えています。

⑱   ICT教育を進めて行く上では先生方も新たな知識やスキルを学ぶ必要があると思いますが、そのための時間や予算はしっかり確保されているのでしょうか。先生方の働く環境への配慮についてお伺いできればと思います。

本市においても学校の業務改善並びに先生方の働き方改革は大きな課題であり、教育委員会事務局としましても、先生方の働く環境への配慮については強い課題意識を持っています。今後、先生方に新たな知識やスキルを身に着けていただくために、様々な研修に参加いただいたり、先進的な取組をされている他校へ視察に行っていただいたり、といった仕組みの検討をしております。そういった時間並びにゆとりの確保には、働き方改革の推進が欠かせません。予算の確保も含め、今後進めてまいりたいと考えています。 

⑲   ICT教育の進捗にバラツキがあるようですがICT活用の授業実施は先生方の裁量に委ねられているのですか。指導要領等にはどのように規定されているのですか。 もう一つの質問は、タブレットを使ったいじめの事案を新聞で散見しますが、ICT教育の様々な陰の部分に対しては教育委員会や学校ではどのように対処していくのでしょいか。

<回答>
授業の中でICTをどのように活用するのかといった点につきまして、具体的な授業での活用に関しましては、各学校並びに各先生方の裁量で実践していただいております。
なお、学習指導要領では、ICT活用の授業実施に関しては明確に規定されておりませんが、情報活用能力は言語能力と同様に「学習の基盤となる資質・能力」と位置付けられております。小・中・高等学校共通のポイントとして、学習指導要領の総則では「児童生徒の発達の段階を考慮し、言語能力、情報活用能力(情報モラルを含む。)等の学習の基盤となる資質・能力を育成するため、各教科等の特性を生かし、教科等横断的な視点から教育課程の編成を図るものとする」と記載されています。
また、文部科学省では、「各教科等の指導におけるICTの効果的な活用に関する参考資料」等を提示しており、こういった資料も参考にしながら、教育委員会事務局として、情報モラル教育・デジタルシティズンシップ教育を推進し、各学校の先生方の実践や挑戦を後押ししていきたいと考えています。 

⑳   オンライン配信をしているとの回答をいただきましたが、不登校の我が子は授業にアクセスできておりません。クラスによる環境の違いがあるとすればできる先生はどんどん活用し、ICT活用の牽引、可能性の拡大をして頂きたいと、切に願います。

<回答>
ご意見ありがとうございます。市内全ての学校・学級において容易にアクセスしていただけるような環境整備に努めてまいります。また、現在お子様がアクセスできていない状況とのことですが、再度学校に問い合わせをいただき、それでも改善されないようでしたら、教育委員会事務局にお問い合わせください。 

㉑  今後学校はクラスがそれぞれある様にオンライン組を作ったりは出来ないでしょうか?学校に行けないけど行く時が来た時の学習面の遅れや環境を少しでも現実と学校には本当は行かないと行けないんだと思いで戦ってる子どもたちのためにオンライン組を、作ってほしいと考えています。

<回答>
オンラインクラスの設置につきましては、現在はまだ制度上オンラインのみでは出席が認められていない等の課題がありますが、国の方でも規制緩和等も含め今後については検討されているようです。生駒市におきましても、政府及び文部科学省での議論に注視しつつ、子どもたちの多様なニーズに応えられる環境整備のために必要な選択肢の1つとして検討を進めていきたいと考えています。なお、現在においても、不登校の子どもたちがオンラインで授業に参加した場合、一定の要件の下、学校長は出席扱いとすることができます。

㉒   生駒の I C T推進の原動力は、何でしょうか。

<回答>
各学校の先生方の努力と、それを支援する管理職です。教育委員会事務局としましては、先生方と学校をバックアップしていけるよう努めてまいります。

㉓   Googleが目指すような教育現場のデジタイゼーションやデジタライゼーション、そしてその先の教育dxについて、生駒市はどこまで推し進めて行こうとしているのでしょうか?ビジョンを教えて下さい。

<回答>
教育現場のデジタライゼーションにつきましては、今後情報セキュリティの課題を一つ一つクリアしながら進めてまいりたいと考えています。現在、学習関連においては、AIドリル等の試験的導入を進めており、校務関連においてはgoogleクラスルームによる情報共有や、ペーパーレス会議、校務支援システム等の利活用による業務の円滑化等の取組を進めていますが、今後より推進させていきたいと考えています。

㉔   子どもたちのICT技術に親がついて行けない方が多く、家庭での利用に対する規制や注意がしにくい部分があります。ICTの利用には最低限のルールは配布側の学校が徹底する事を認識されているか、また家庭での利用方法も管理する上では、今回のフォーラム含め保護者の勉強する機会を増やす方法を作る為の方法を模索できるでしょうか?

<回答>
ICTの家庭での利用並びにルール作りについては課題感を持っていますが、今回のような教育フォーラムといった機会だけでなく、今後は保護者の方向けのICT講座等の企画も含め、現在検討しております。

㉕   生駒市…尾崎さんが開発されたプロジェクト(指導案?)は、市外への提供はあり得るのでしょうか。

<回答>
現在はまだ検討段階にはありません。

㉖   オンライン修学旅行は良いアイデアだとおもいました。小崎先生はデジタル、現実も同じとのことですが、やはり幼稚園、小学校では体験を大切にして欲しいなぁ。これは古い価値観なのかな。

<回答>
 デジタルの力も身に着けつつ、自然に親しむ機会、五感を通して体験する活動も教育課程の中では非常に重要な機会だと考えています。例えば農業体験や自然体験といった取組等、実際に体験を通して行い、そこで学んだことをロイロノート(学習支援アプリ)で振り返り、クラスの友達同士共有したり、学校間を超えて発表し合ったり、といった機会など、どちらもバランスよく身に着けられるような教育活動の設計が可能だと考えています。各学校が、そういった取組を推進していけるよう、教育委員会事務局として支援していきたいと考えています。

㉗ 尾崎さんのようなポジションを配置されてるのが、生駒はすごい!尾崎さん滋賀県にも来てください!

<回答>
 ありがとうございます。

㉘   中学校と 小学校で ICTの利用度に 差があるようですが、どうして中学校では 進んでいないのでしょうか? 学習指導要領の内容が盛りだくさんなので、ICTまで時間を割けないのでしょうか?

<回答>
小学校と中学校での差については、まずは教科担任制という点が大きいと考えています。また、小学校のカリキュラムの方がまずICTを使ってやってみようという形にしやすいといった点があると考えます。ただ、いずれにしても、中学校においても小学校と差がない状態に近づけていけるよう、教育委員会事務局として支援していきたいと考えています。 

 ㉙   教室で一気に子どもたちが通信した場合、Wi-Fi環境が悪くなって、学習がスムーズに進みにくくなるというようなことはありませんか?

<回答>
学校全体で容量の大きい動画を一斉に見るようなことがなければ問題ない状況です。

㉚   ICTの特性である即時性や共有性を活かすという点では、ロイロノートは良いですね。また、ジャムボードも良いと思います。 実際に授業で活用されている先生もおられます。

<回答>
はい。本市でもジャムボードを活用されている先生はたくさんおられます。

㉛   今日は拝聴させていただきありがとうございます。先ほどの小崎先生のご説明ですが、ICTを活用するメリットは子どもたちのさまざまなアプローチがあって同じ学びのゴールに辿り着くことができるというお話でした。それも大切なポイントですが、ICTの活用はむしろ、子どもたち一人ひとりが個別のゴールを設定できることの方がより大きいメリットで、子どもたちのmotivationやcreativityを引き出す上で大切ではないかと思います。同じ学びのゴールに辿り着くことも大切だと思いますが、大人(教員)が子どもたちの学びのリミットを制限しないという視点も大切ですね。

<回答>
はい。書かれているように、ICTの活用においては、学習を個別化していけるという点のメリットも非常に大きいと考えています。授業においては、これまでの一斉指導という形にとらわれず、個別化・協同化・プロジェクト化といった形で先生方が授業作りをしていっていただけるよう、様々な施策をもって学校の挑戦を支援していきたいと考えています。

㉜   奈良県がICT教育の環境が日本一ということでしたが、日本では環境が整っていない県があるということですか?

<回答>
各先生や各学校に差があるのと同様、都道府県や市町村間でも差があるということだと思いますが、小﨑先生もおっしゃられていた通り、世界と比較すると、日本以上に環境の差がない国はないという認識です。  

㉝   ゲストで登壇のみなさんはマスク外されてもよいのでは?しっかり距離も取れていますし

<回答>
ありがとうございます。今後の参考にさせていただきます。

㉞ アンケート内でいただいたご質問
 ひとつ、どうしても気になった点があります。この場を借りて質問させてください。不登校や何らかの事情があり登校できない児童に対しての具体的な対策についての質問に「オンラインなどで対応している」と回答されていましたが、これは不登校にも対応されているのでしょうか?(中略)コロナのみの対応なのでしょうか?それとも登校できない児童全てに対する対応とされているのでしょうか?生駒市としての方針をおしえていただきたいです。お忙しいところ恐縮ですが、どうぞよろしくお願いいたします。

<回答>
お子様が学校に登校しづらい状況にあるとのこと、保護者として心配も多いことと思います。
生駒市では、コロナや不登校で学校に登校しづらい状況にある児童生徒に対してオンラインで授業を受けることができるように各校に通知しています。何か事情があるかもしれませんので、再度学校に確認していただき、それでも対応できないということであれば教育委員会事務局まで連絡をください。

たくさんのご質問、ご意見、ご感想をありがとうございました。



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